2021年9月22日水曜日

SUPER SONIC 9/18

フジロックのブログが思いのほかたくさんの方々に読んでいただいて驚いています。

いろんな意見もあって個人的にも勉強になりました。中にはコロナ信じてない派の人からのコメントもあって、広まると色んな人が湧いてくるんだなと実感・・・。

東京戻ってきて2回PCR受けたけどどちらも陰性でした。周りで行った友人もみんなPCR受けて陰性だったし、友人たちのフジロックへの想いとか、意識の高さに安心した。


そしてSUPER SONIC行ってきました。

今回は仕事とか関係なく、1日目だけ普通に遊びに行きました。


約1年半ぶりの来日公演(なんとJamie xxのDJぶり)というのと、ZEDD好きなので行くことに。

朝は台風でSIAを彷彿とさせる豪雨だったので、友だちと自家用車で参加(ノンアルだとこういうこともできる)

一緒に行った友人、現地で会った友人もワクチン2回接種済みで、20代後半~30代は打った人増えてきた感じ。良かった。


■開催前の対策

スパソニは、アプリの事前管理がフジロックより進化していた印象。


↑終了後のアプリ画面だけど、開催前は問診票のボタンがあった。

開催の週になるとアプリから体調管理の通知があったり、当日は問診票の記入、ワクチン接種証明写真のアップロードなんかもあった。

若者が多かった来場者の中で、どのくらいの割合の人が接種済みだったのか気になる。


■エントランス

エントランスでは、下記3項目を確認してた。

・荷物検査

・スパソニ専用アプリで問診票入力済みが確認

・COCOAのアプリ内「陽性者との接触を確認する」タブまで確認

コロナ以降、COCOAのアプリがDL済みかの確認はあっても、「陰性者との~」タブの確認は初めてだった気がする。

コロナ前は荷物検査すらなかったのが信じられない。

チェックが終わって入ると、マスクとケースがもらえます。デザイン可愛い。


帰宅してから撮影したのでマスクママですが、ちゃんとビニールに入ってました。

ウエットティッシュは、来場者アンケートに答えたらもらえた。

ちなみに一度マリンスタジアムエリアに入ると再入場不可。幕張周辺は、フジロックと違って飲食店やコンビニも多いので、お酒飲んで戻ってくる人を入れないためと思われる。


■会場内

会場内は、常にスタッフが巡回していて、少しでもマスクを外していると注意しに来ます。

あとアリーナは、座席が交互に置かれていて、必然的にディスタンスを取れるようになってた。ナイスアイデア。



スタンド席も一個おきにこの↑テープが付けられていた。大雨で外れている座席もあったけど、基本みんな1席おきに座っている感じ。

合間合間に、スタッフが除菌スプレーで拭いている姿もあった。

アリーナエリアへの入場は、サマソニの時と同様入れ替え制。

転換時は「一旦着席ください」アナウンスが流れて、最初にアリーナから出る人⇒席移動したい人⇒新しくアリーナに入る人の順で人が動くという流れ。

運営かなり考えて準備したんだなという印象。。。涙


■撮影禁止の徹底

サマソニはライブ中のスマホ撮影って、一応禁止ではあったものの超グレーで、特に海外アーティストは全然注意されなかったんだけど、今回はかなり厳しく注意スタッフが巡回してた。

邦楽アーティストは撮影禁止だけど、海外アーティストは基本OKで(ライブ映像がSNSで出回る事をプロモーションの一環と考えていたりするので)

ただ最近は海外もあまりにも撮影してる人が多いので、ビリーアイリッシュとかは「スマホを下げて今の私だけを見て脳裏に焼き付けてほしい」って言ったりしてるんだけど。

フジロックやサマソニ(スパソニ)だと、この撮影ありなし論争が洋楽ファンと邦楽ファンで毎年議論されますが、今年はスマホ撮影もパフォーマンスの一環的なSTEVE AOKIどころか、オーディションステージでも撮影注意されてた。

インターネット上での上げ足取り警察対策なのか、万が一のことを考えてかも。

注意に対して逆ギレするみたいな人もいなかったし、見た目怖そうなお兄ちゃん達もちゃんと従ってた。


■飲食ベンダー

雨だったからか飛沫防止なのかカップの飲物でもフタが付いていたのがよかった。

マリンスタジアムの外周とスタジアム内に何店舗かあったけど、人数が少なかったから全然並ばなかった。これベンダーの皆さん採算取れているのだろうか・・・という感じ。

このとおり、人が全然いません。

私はルーロー飯を食べました。

ルーロー飯でいつも思い出すのが、数年前のフジロックで、泥酔した某いさむさんという人が「ウーロンハイ」を頼んだら「ルーロー飯」が出てきて、3口くらい食べるまでその間違いに気づかなかったというエピソードです。(スーパー余談)


■ライブ中 

「One more time」のイントロとかで「うわぁ」みたいな声はたまに出つつも、基本誰も声をあげたりしてなくて、その分めちゃくちゃ踊ったり飛び跳ねてる人が多かった印象。

ライブ中散々踊らないと言われている日本人がかなり動いていた気がする。

あとEDMのDJだったのもあり、歓声なしライブで若干寂しくなる曲間のパチパチパチ!!シーン・・・が気にならなかった。

しかし「Stay」とか「the middle」とかめちゃくちゃ歌いたいのに歌えないし、「フゥ~~~!!!!」が言えないのは苦行、というか修行でした。


■サマソニギャル

毎年恒例、トラックから放水してくれるサマソニギャルとかも一切不在。なんとなくお祭りの雰囲気はまじでなくて、本当にコンサートって感じだった。

フェスティバル感が無いのはやっぱり寂しい。


■アーティストのあおり

Clean Banditが「Rather be」で「Say!」って言っちゃって、やべって思ったのか「Sorry...」って言っていた。アーティストに気を遣わせてしまって悲しい。早くみんなで声出して歌いたいね。


■海外フェスの近況

イギリスはフェスシーズンがひと段落しましたが、アメリカがフェスシーズン再開中。

スパソニと同じタイミングで「Life is beautiful」と「i heart radio festival」がベガスでやってて、今週末はNYで「The Governors ball」あって、10月頭には「Austin city limits」が戻ってくる。

地味に「Burning Man」も再開してましたね。Porter Robinsonの「Second Sky music festival」も有観客でやってて楽しそうだった。涙

配信見てるとオーディエンスはもう完全に通常運転だし、別の世界にいるんですかね。

LiBは、ワクチン接種者か72時間以内の陰性証明をヘルスパスというアプリに登録しないと入れなかったみたい。

Gov ballもLiBと同じルールで、開催2週間前には「今週までにワクチン接種終わらせてね!」っていうアラートをインスタで出してた。

アメリカ自体はワクチン接種済みじゃないと外国人入国できなくなるみたいなので、アメリカのフェス行く予定の人はワクチンマストになってきますね。


■結局スパソニはどうだったのか

比較的民度が色々言われがちなサマソニだけど、みんなルールを守って楽しんでいた感じ。

あとフジロックと違って、イケイケなギャルが多くて見てて楽しかった。こういうのも懐かしいな~という感じ。超カラフルなドレッドヘアの子とか、水着みたいなファッションの子もみんな自分の席で黙って踊ってる光景は凄かった。

あんまり”日本人だから~”とか言いたくないけど、日本じゃなかったらこれは難しいと思う。


それにしても、波●語があったおかげ(?)なのかメディアからの注目度凄かったですね。対策を徹底したおかげで、フジロックほど叩かれる事もなく、全部見せた感じが逆に良かったのかも。

それにしても中継ヘリがうるさい。2日目は2台飛んでたとか本当に迷惑。17ライブ見ればわかるやろ。



サマソニに対しては、いつもタイムテーブルで「なんでだよ!!!」みたいな被せ方したり、メッセからビーチステージの導線が残念だったりで文句を言う事も多いフェスだったけど(土下座)今回開催してくれたことに本当に感謝。


2日目は家で配信で観たんだけど、Alan Walker, ZEDD, STEVE AOKIの並びとか、さすがにヤバかった。アーティストと強い信頼関係がないと実現できないスペシャルステージだったのでは。

パクヘジンの再来日も日程出たみたいだし、BTSはNYに行ってるし、これを機にまた海外アーティストの往来が再開することを願います。。

フジロックに関しては、時期もそうだし場所も遠いってこともあり、参加することに対してモヤモヤしたのが正直なところだった。

今回スパソニは、感染者数も下降気味に来ているタイミングだったり、色々起きた後での徹底した感染対策だったのもあり、本当に行って良かったと思っています。


2011年に初めて行ったサマソニから10年。

思えばあれがすべての始まりだった・・・まさかこんなにフェス行く大人になるなんて。

朝霧も中止だし、年末はどうなるかわからないですが、また来年。





2021年8月23日月曜日

FUJIROCK 21 お疲れ様でした。

 2年ぶりのフジロック、終了しましたね。

インターネット見てるとスゴイことになってて、ここまでフジロックが話題になるの、賛否両論あったという開催初年度以来なんじゃないかという感じだった。

インターネット上にて散見された様々な意見を見ていて、なるほどなと思う事~違うかなぁと思う事とかたくさんあったので、フジロックを愛する人間として、たまにフェスに関わったりする制作会社の人間として、気になった疑問に一個ずつ個人的な所感と意見と書いていきます。(あくまでもフジロック好きな人間のイチ意見です)

開催に関しては、否定も肯定もしません。今はやらない方が良いとも思ってたし、やらざるを得なかったこともわかる。やるべきだったとは思わないです。


■ワクチン2回済みの人だけにすればよかったのでは

フジロックの主な年齢層は20代~40代ですが、現状20代、30代全然接種できていない状況ですよね?

欧米だと既にそういうオペレーションでフェス開催してますけど、ワクチン供給が間に合ってない日本だとまだ早い。

しかも、今年のフジロックは国内アーティストだけのラインナップになったことで、参加者の平均年齢がかなり若くなりました。10代のファンが多いアーティストもかなりいたからワクチン済みだけにすると参加できない人が大量発生することを危惧したと思います。

あとワクチン証明書が紙っていうのも、雨が多いフジロックは不安ですね。しわしわになりそう。早くデジタル化してほしい。本当にそういう所がクソ。


7月に開始したロラパルーザは、ワクチン接種証明or48時間以内の陰性証明が必須。ない場合は入場不可だったみたい。










■陰性証明提示必須じゃだめなの?

私もこれは思ったのですが、PCR検査を実施して陰性証明を提示した人だけが参加できるというオペレーティングシステム自体でかなり費用がかかる。

場所がサマソニならまだしも、苗場という人里離れた場所の場合、現地のボランティアだと足りず新潟市や都心からスタッフ募集しないといけなくなる+4日~5日の宿泊費は運営負担なので相当費用かかります。

あと日本PCR検査の体制マジでクソで

・ちゃんとした証明を出すPCR検査(海外入国するときに必要なやつ1万円~位)

・その辺でやってる有料PCR検査(2980円位、結果が出るまで半日~1日)

・モニタリング検査(東京都がやってる無料ゲリラ検査、結果が出るまで3日~)

こんなバラバラな体制じゃ、各自PCR受けて絶対結果を提示してね。っていうオペレーションも大変そう。

そもそも世界の他の国では、PCR検査どこでも誰でも無料で受けれるんですよ。なんで安くて2980円払って受けないといけない?

※PCR検査無料で受けれる国ってどこの情報だよ?というリプをもらったので8/25以下追記。

NYでは市内に検査場を設置したり、病院で受けれるようにしています。NYに限らずアメリカは比較的無料で気軽に受けれる州がほとんどのようです。マンハッタンではPCR検査バスとかも出してました。世界で日本だけが有料とは書いてないです。ドイツはワクチン接種率上げるために有料にしたみたいですね。

ニューヨーク州におけるPCR検査の現状

無料検査に対する費用はどこが捻出するのかともありましたが、そういうための税金と保険料なのではと私は思ってます・・・。


ロラパルーザはシカゴの街中なので、開催前こんな感じでテストを呼び掛けていたみたいです。都市型フェスは今後こういうのやった方が良さそう。








イギリスだと、ラテラルフローという無料検査キットが街中でゲットできて、検査の結果を国が作ったサイト上で登録→陰性だとイベントに参加が可能。というシステムができてるらしいです。(GREENMAN FESTIVAL)








*以下8/26追記

イギリスはwithコロナでスポーツやフェスティバルを完全に復活させようとしていますが、イベント開催によって感染者数爆増してしまってますね。

その辺は大山君がまとめてくれています。なかなか厳しい状況。

フェスがこれからもずっと続いていきますように

アメリカのフェスは9月から本格化して、フ―ファイ, Tame Impala, Tyler. The Creatorとか出るBonnaroo、Billie Eilish, GREEN DAYなどが出る Life is beautifulが続くので、アメリカのフェス動向も気になるところ。



■チケットの払い戻しされたくない

2020年のチケットを2021年に振替可能にしているイベントが多いですが、払い戻しされたくないんです。

ワクチン接種者限定すると必然的に行けない人出てくるから、大量に払い戻しされる可能性が出てくる。2022年まで有効にするっていう方法もあるけど、忘れそうだし、チケット会社やイベント会社がその頃まで生き残れているのか問題。

こういった状況で、9月までチケットの払い戻しを受け付けたフジロックはよく決断したなと思います・・・。


■時期変えればよかったのでは

苗場は9月すぎるともう秋の気配越えて夜寒くなるのでちょっと難しいのかも。

あとSMASH的には10月前半に朝霧JAMがあるので、(今年の開催は不明)準備的に手が回らなくという事情があるのだと思います。

関係ないけど、オリンピックはマジで9月でよかったんじゃねと思ってる。


■年齢制限すればよかったのでは

私もこれは思っていて、1日目だけ現地に行ったら意外と親子連れがいて驚いたのが正直なところ。子どもは絶対ワクチン打ってないし、コロナに対する認識高くない。2週間後には学校が始まる、このクソ暑い中マスクしてないといけない状況でよう連れてきたなと・・・。

それぞれの家庭、様々な事情、価値観があるとは思いますが、16歳以下は参加できないようにするとか、もうちょっと方法あったのではとは思った。

イギリスのGREENMAN FESは16歳以下参加不可みたいです。


■有料配信にして無観客でやればよかったのでは

これは昨年末にも実施していましたが、オンラインライブって全然採算取れないんですよ。コロナスタート直後は盛り上がりましたけど、今はもうみんなあんまり興味ない。

BTSやサザンはめちゃくちゃ儲けてるじゃん!という意見も見ましたけど、ファンの目的、そもそも構造が全然違う。

私もBTSのファン(ARMY)なのでわかるのですが、ジャニーズやKポみたいなアイドルのヲタクは、普段からなかなかチケットが取れない。あと画面上でもいいからとにかく推しの姿が見たいので、オンラインでもみんなチケット買うし、推しのためにめちゃくちゃグッズも買う。

ちなみにBTSのファンは世界中にいて、母数が違います。ちょっと異質なファンダムなので、「BTSに学べばいい」みたいな簡単に言われると、「え?」てなります。関係ないですけどBTSのARMYについて調べるととても面白くて、いつの間にか自分もARMYになってるのでおすすめです。


フェスティバルのファン、特にフジロックやライジングサン、ロッキンもそうですけど、「場所」が大事なんです。あの場所が特別で、あの場所で観て聴く音楽とか、いつもの屋台とか、仲間と会ってワイワイやりたい。

オンラインライブでは絶対体感できないことなので、よっっっぽど観たいアーティストが出ない限りオンラインフェスのチケットは買わない。

特にフジロックのファンは海外アーティストを楽しみにしている人が多いので、国内アーティストだけ出演の有料オンラインチケットだったら買わない人が多いと思います。(ぶっちゃけ私もそうですね)

仮に無観客有料配信でやるとしても、いつも通りグリーンステージに巨大な機構を設営していつも通りさながらの演出で配信やらないと、フジロックファンがみんな観るみたいなのは難しい気がします。

多分グリーンステージ設営するだけでとんでもない額かかるので、それを一部のオンラインライブチケットでペイできるかっていうと、無理です。

ましてや、フジロックに出演するようなアーティストって厳選されていて、ロッキンみたいにサザンやBzとか出すようなフェスじゃない。(悪口じゃない)

過去に出演経験のある星野源、椎名林檎、あと宇多田ヒカルあたりを全員キャスティングできたらペイできるかもしれないけど、ギャラ+制作費でとんでもない事になりそうなので結局赤字だと思う。

フジロックは長丁場ということもあり有料配信するよりも広告収入の方が収益率高いと思います。


■海外フェスの状況は?

イギリスのグラストンベリーは、今年の6月に現地会場から配信やってましたけど、超チープだった。

しかも当初有料チケット制だったのに、配信システムがバグってしまったため結局無料で全員観れる方式に変更。希望者は払い戻しという残念なオペレーションだった(イギリスぽい)

コーチェラもガバナーズボールもロラパルーザも、会場からの無観客配信ライブ1回もやってない。過去のアーカイブとかドキュメンタリー映像をYouTubeで公開して終了。

アメリカの場合出演者のギャラがバカ高いというのもあって、無観客のオンラインフェスが採算取れないことをわかってる。

ちなみにコーチェラのドキュメンタリー、ものすごく良いので是非観てみて。


今でこそ巨大な資本が集まったアメリカのポップフェスですが、会社の起源は小さなパンクバンドのプロモーターだったことがわかります。
ライブハウスをなくてしてはいけないということを改めて感じるドキュメンタリーです。

私も全部網羅できているわけではないので、おそらくですが、唯一オンラインライブ配信やったのは、ベルギーのEDMフェス、Tomorrow Land Festival。バーチャル上にフェス会場を作ってたけど、コロナが始まって割とすぐに実施したのと欧米は完全ロックダウンだったこともあって結構盛り上がった。でも今年はやってない。もうリアルでどうやるかの方向に向いてるはず。

だからフェスティバルのオンライン配信は儲からないのは別に日本の問題でもなんでもなくて、単独アーティストの音楽コンサートと、フェスティバルに求めるものがちがうということ。


■音楽コンサートとフェスティバルの構造の違い

音楽コンサートはアーティストが主催としていますが、フェスティバルがイベントプロモータ―が主催者で、アーティストたちを招聘して開催します。

アーティストだけじゃなく、飲食ベンダー、雑貨屋さんとか様々な出展者を呼び、みんなが楽しめる場所を作るのがフェスティバルなので、言わば小さな街です。

なので、めちゃくちゃ色々な会社、スタッフが関わってくる。

特に飲食ベンダーなんて、フェスシーズンで1年分稼いでたりするから、フェスがないこの2年、ましてや飲食営業がちゃんとできない状況はかなりキツイみたいです。

コンサートもフェスティバルも、共通しているのはアーティストがライブを実施するには音響、照明、設営、警備、警察、とかライブレポートを書くメディア、ライター、協賛を探してくる広告代理店、協賛社、協賛ブースを担当する運営会社、チケット販売会社、アプリの運営、旅行会社、バス会社などなど、あげだしたらキリがないくらいスタッフがいて、その人たちの生活が懸かっている。

音楽なんて余暇でしかないですけど、それを職業にしている人がめちゃくちゃいる。ツイッター見てると意外と知られていない感じのツイートが散見されたのであえて書きました。

しかもそれらを取りまとめるイベントプロモータ―めっちゃ大変。

学生時代の文化祭運営、各クラスのとりまとめと、先生たちへの報告や許可取り大変だったと思うんですけど、簡単に言えばそんな感じです。

アジカンのGotchとGEZANのマヒトが「フジロックはネームこそ大きいが巨大な自治だ」とnoteに書いていましたが、まさにそう。

わきまえないのは4-4

この日本のフェスの”自治感”は、自分も仕事でフジロックに関わるようになってびっくりしたことのひとつ。

コーチェラやグラストに行ってより感じたけど、フジロックってめちゃくちゃ村で、日高村長による村なんです。それが、アーティストと長年のファンにフジロックが愛される理由のひとつでもある気がする。

グラストンベリーを作ったマイケル・イービスおじいちゃんがみんなに愛されるように、日高さんもそうなんです。ちゃんとグラストンベリーの精神を受け継いでいるんですね。


ちなみに私は学生時代に文化祭の実行委員やったのがきっかけで、そのままそういう感じの業界に就職しました。入社以来楽しい毎日ですけど、向き不向きがあるのでおすすめはしません。


■イベント業界ピンチです。

多分イベント業界どこの国もヤバいです。

100歩譲ってグラストンベリーは、会場が主催者の持ち物なので土地代はかからないけど、苗場スキー場は株式会社プリンスホテルのものなので毎年借りているんですよね。

アメリカは、エンタメ大国なのでLIVE NATIONっていう巨大なプロモーター会社があり、韓国も政府がエンタメに力入れてて、財閥みたいな会社が牛耳ってるのですが、日本は斜陽産業です。政府がエンタメ&文化に対してないがしろにしてきたツケが来ています。マジでお金がないです。お金もないし、保障もない。

フジロックを運営するSMASH、サマソニを運営するクリエイティブマン、ロックインジャパンを運営するロッキングオンとか、全然大きくない会社。

JOCに比べたら、地球とミノムシのくらいの規模です。並べてはいけない。



■国との関係があって利権で開催できたんだという意見

詳しいことはわからないけど、んなわけないやん。アトミックカフェを見てみろ!!!!

MISIAさんの国歌斉唱についても話題になってますが、運営が出演アーティストのセットリストに云々言う事は一切できないので。

それにしても、THA BLUE HARBのBOSSさん、最高でしたね。本物だった。一生ついていきます。


■アーティスト側に「出るんですね失望しました」みたいな意見

アーティストにしてみたらオファー来たら出たいに決まってるじゃないですか。

アーティストによるとは思いますが、人によっては憧れの舞台。高校球児で言う甲子園、アスリートならオリンピック、アマチュアバレリーナならローザンヌ、なんです。

そんな憧れの舞台にオファーされたら出たいに決まってる。だからみんな悩んで、悩みましたよ声明を発表されていたのだと思います。

さすがに毎日いろんな人が声明発表しすぎて、出演にあたり一筆書かないと出れないのかよとも思ったけど。海外アーティストはやらなそうなムーブだった。

あとなによりも彼らにとってみたらステージが「職場」。

五輪の時もそうだったけど、出場者&出演者に対する「ボイコットしろ」みたいなコメントは違うなと思う。仕事すんなって言ってるみたいなもん。

おそらく給料制じゃないし、物販とか印税あるとはいえ、ライブやったりフェス出ないと収益ないし。音楽作ることが仕事だけど、ほとんどのアーティストはライブをやりたいと思う。


■結局現場はどうだったの?

協賛の仕事をしていたので、1日目だけ行きました。

毎年仕事も兼ねて木曜~月曜の朝までフル参加していたけど今年は必要最低限の業務をしてすぐに帰ってきた。

実家で60代の両親と暮らしていて、運よく家族全員ワクチン2回目接種から3週間以上経っているとはいえ、直近で身近な友人が2人陽性になったりしたこともあり、不安だったし、果たして今開催するべきなのかとか考えたり、かなり慎重な気持ちで行きました。

資格試験の勉強もあったのでこの半年くらい、仕事以外でほぼ家から出てなくて事前に受けたPCR検査、抗原検査も陰性でした。出発前1週間は犬の散歩以外外出しないようにした。


”雰囲気はピリピリしてない”みたいに書いてる人もいたけど、個人的にはそんなことなかったと思う。特に金曜日は。

いつもと違った雰囲気で、なんとなくみんな100%盛り上がれている空気ではなかった。

写真祭りのエントランスゲートでも、ほとんどの人が1枚撮ったら即移動みたいな雰囲気だった。

荷物検査もかなり一人ずつちゃんとやっていた印象なんだけど、ザルだった人もいたらしい。

マスクを外している人は、私の見る限りいなかったし、食事をしたあとそのまま外しちゃってる人とかいると、すぐにスタッフが注意しにくるみたいな感じ↓


ステージ前方はディスタンスマーク付いていたけど、狭い感じはした。1m間隔くらいな気がする。声を上げる人はいないし、やばい酔っ払いも見なかった。

毎年行ってる私から見たら、めちゃくちゃ人少ないし、ステージ前はみんな一定の距離を取って観ているように思えたけど、初めて行った人や行ったことない人からして見れば対策できていないようには見えるかもしれない。

なので感染対策できていたかどうかみたいな結論はわかりません。

今年は花王コゼットジョリさんが協賛していて、スマホ除菌ブースや、手洗い場にハンドソープがあったりしてよかった。これから2社とも推します。

コゼットジョリさんのハンドソープめっちゃ良いにおいだった。今度見つけたら買います。

いつもなら手洗いも2秒くらいで済ます人がいるフジロックですが、今年はみんな30秒以上洗ってる人がほとんどで、全員ハンドソープ使うし、なくなったら即ボランティアの人が補充しにくるみたいな感じで良かったです。



飲食ベンダーの待機列にも、ベンダー各自が用意したディスタンスマーク。
みんな工夫してた。


オレンジコートでシトロエンのブース協賛を担当していたのですが、この時期に協賛いただいたシトロエン様には本当に感謝したいです。


協賛社は、直前にKEENと象印がキャンセル、ハイネケンやZIMA、いいちこも酒類販売不可なので協賛を降りていて、ソフトバンクも今年は協賛しなかった。協賛社だけでウンウン千万円の収入減だと思います。
協賛しなかった企業さんは全然悪くないです。

協賛社のスタッフも、現場入り2週間前から毎日検温して、結果を本部に提出。5日前にPCR検査、出発当日に抗原検査が義務化され、「検温済み」リストバンドをしないと現場に入れないという徹底さでした。


DJのキャスティングをしていたので、フジロック出演に備えて準備していただいたDJ3名には本当に感謝です。


コロナ対策が2020年で止まっている、デルタ株に対応していない。という意見も見かけた。確かにわからなくもないです。
でもデルタ株への対応方法ってなんなんだろう。政府はワクチン打てと行動自粛しろとしか言ってない。デルタ株への対策方法が、わからなかった。

とりあえず、苗場から帰宅して1週間は外出の予定一切入れてないです。明日か明後日くらいにPCR検査を受ける予定。(感染から発症or陽性はすぐではないみたいなので)

来場者のみんながみんな、私くらい慎重に過ごしているとは思えないのですが、どうか無事でいてほしい。

あと、お酒が売っていなかったのと、深夜帯がなかったからかゴミが全然落ちてなかった。
ちなみに2016年のグラストンベリーメインステージはこんな感じです。
戦場ではないです。


これが酷くてフジはマシって言ってるわけでもないです。
(2019年はペットボトルNGになったのでコレよりマシになってはいた)

初参加の人のコメント見てると、フジの整備のしてなさ、ホスピのなさについて書かれていたりしてたのあったけど、
そこも含めてがフジロックだから、ホスピタリティ不足だと思うなら来年から行かなくていいんじゃないかな。

私はフジロックが来場者を信じて、ゆだねてくれている感じが好きなので。
あと、その信頼を無駄にするようなことはしたくないと思っています。


■これからのフェスティバル、どうなるのか?

既に欧米諸国ではフェスティバルの開催に向けて、どうやってwithコロナの中開催するか検討されており、コーチェラ主催者のGOLDEN VOICEなんかはワクチン必須にするというアナウンスまで出してます。

その辺は、一緒にグラストンベリ―行った大山君がかなり素晴らしくまとめてくれているので、海外フェス情報気になる人は要チェック。

動き出す世界の音楽フェス ワクチン接種義務化の流れ

海外フェスに行こうと考えている人は、今のうちに「ワクチンパスポート」申請しておいて損はないです。住んでる各自治体のHPに記載あると思います。私は申請してもう入手しました。


■頑張ってくれ!スーパーソニック!!!

スパソニまで1か月を切っている。コロナ渦初の海外アーティスト招聘は果たして叶うのかどうなのか心配なところ。

ラインナップは正直めっちゃ惹かれるとは言えないものの、行きたいと思っている。

フジロックと違って都市型だし、マリンスタジアムという整備された会場での実施、ボランティアの招集もかけやすい、そろそろワクチンも徐々にいきわたりつつあるので、ワクチン証明&陰性証明提示とか対策しても良いと思う。

また大型フェスが非難のやり玉にあげられるのが耐えられないから。



■フジロック大好きです。

果たして今年のこの時期に開催することが正解だったのかはわからないけど、個人的には1日でも行ってよかったと思ってる。

帰ってきてまだ3日なので不安ではあるけど、フェスティバルは私の生きる希望であり、活力だということを思い出した。

コロナが始まってから約1年半、ライブもフェスも一度も行ってなくて、ずっと家に引きこもって仕事と資格試験の勉強ばっかりしてたので。

去年フジロック開催する予定だった時期に苗場でキャンプしたとき、何もない会場を見ている分、やっぱりあの特別な場所に来れて、ステージがあって音楽が大音量で流れている風景に感極まったりした。


フジロック大好きだけど、変わってほしいことはたくさんある。

女性アーティストを増やしてほしいとか、手洗い場増やしてほしいとか、ペットボトル廃止にして水無料してほしいとか、10代20代の若い子がもっと来やすくなるように学割導入するとか。

とりとめもない文章になってしまいましたが、フジロックが大好きです。一生続いてほしいし、世界に誇れるフェス。フジロックをきっかけに日本の音楽を、海外の音楽を知れるような場所になってほしいと思ってる。

来年はいつも通りの、誰もが笑って朝まで騒げて、なんの分断も起こらないフジロックになることを願っています。













2021年8月10日火曜日

FUJIROCK はじめてガイド

2021年のフジロックまであと1週間。
コロナ渦での開催、初の日本在住アーティストだけという異例づくし。

今回初めて行く人が多いかもしれないので、
久々に、フジロックのアドバイス、サバイバル方法を書いてみようと思います。

■アクセス
行く人のほとんどはキャンプかと思うのでマイカーがおすすめ。
他に、オフィシャルのバスツアー、新幹線があります。
新幹線で行く場合、越後湯沢駅から40分ほどバスに乗りますが、乗るまでに20分並ぶ場合があるので要注意。
あと、会場直前の峠がクネクネで酔う場合があるので、酔い止め飲んでおくとよいかも。



■気候
毎年開催が7月末ですが、今年は8月末。
昨年8月末に、同じ会場でキャンプしてきたら、結構涼しくて夜は寒かった。
天気が良ければ、テント建てたら汗だくかなってくらい。
夜中は寒くて、パーカー必須でした。
さすがにカイロは要らないけど、暖かめの寝袋とかブランケットは持って行ったほうがよいかも。
こんな時期なので、風邪だけはひかないように。


■天気
毎年カンカン照り~大雨、台風まで雪以外のすべてを経験するフジロックなので、
雨対策は万全にした方が良いです!!!
3年前は台風が直撃して、突風でテントが壊れた人、飛ばされた人多数。
テントに防水スプレーをして、現地ではペグをかなりしっかり打つこと!(これ絶対)
2年前は永遠に続くかと思ったEndless Rainで雨漏りとか、テントの周りが水たまり状態みたいなことも起きていました。
着替え用の服、多めに持って行った方が良いです。(現地でも買えるけど)

万が一、テント壊れて寝る場所ない泣 みたいな場合は、キャンプサイト入口にある「キャンプよろず屋」に相談したら、避難所(ユーミンがコンサートやる会場)に案内してくれるはず。









■キャンプ
フジロックでのキャンプは、他のキャンプ場のキャンプとは違うルールがあるので良く確認を。
当然ですが直火は絶対NG。タープもNG。
おそらく今年は夜も時間があるから、料理する人とかでてくるかもしれないけど、会場のフードめちゃくちゃ美味しいのでそちらに行ったほうがいい。
お風呂は、キャンプサイト、雪ささの湯(歩いて15分)とかあるのでご安心を。
今年は会場の人数が少ないので、例年ほど並ばないかも。
夜は混んでるので朝行くのおすすめ。

■フード
フジロックのごはんは、他の音楽フェスと比べ物にならないくらい美味しいです。
サマソニ、ロッキン、海外だとコーチェラ、グラスト行ったけど、本当に世界最高峰のフェスごはん。
私のおすすめは、「ハイジカレー」これはフジロックでしか食べられません。
あとは、「井の頭ナムチャイ」「苗場食堂」
今年初出店ですが「ニセコピザ」は、ニセコ行ったときに食べて美味しかったので楽しみ。
黙食で頑張りましょう。










■服装
普通に山奥なので、防寒着必須。
レインウエアも必須です。
友だちがマリノスのレインウエア着てて、雨の侵入少なかったのでサッカー観戦用のレインウェア(90分雨にぬれても大丈夫な仕様と思われる)おすすめ。

あと、意外と多めに持って行った方がいいものは、
・靴下(水没した場合のサブ)
・Tシャツ(汗かくか雨降る)
・タオル

レギンス履いてる人も結構いますが、私はスーパー暑がりなのでいつもTシャツかノースリにショートパンツ、レインブーツです。

あと熱中症対策入念に!今年はマスクしてるので要注意。
熱中症、意外と簡単になります。
何年か前に、友だちがカンカン照りのグリーンステージで昼寝してて起きたら、めちゃくちゃ気持ち悪くなっちゃって、すぐに日陰連れて行ってヒヤロンとポカリで応急処置したことあった。ヒヤロンたたいてすぐに冷たくなるので持っていくことおすすめ。


■靴
靴は、スニーカーはおすすめできない。晴れても夜露で濡れてる場所あったりするのでドロドロになることがあります。
おすすめはフジロッカーおなじみ野鳥の会。
コレ⇒野鳥の会
コンパクトに収納できて、熱くなったら下げればよし。防水性ばっちり。
ちなみに2年前は雨降りすぎて、野鳥の会履いてても隙間から雨が侵入。
念のため野鳥とマーチンのレインブーツの2足、長靴持って行ってたので、翌日もなんとか過ごせました。
雨で水没した場合、いっそビーサンとかクロックスで過ごすのもありなんだけど、小石とかでケガしたり変な虫に刺されたりするのよね・・・。

■その他おすすめアイテム
・鏡(キャンプサイトにない)
・汗拭きシート(必須)
・ハンディファン(日中暑い場合がある)
・サングラス(必須)
・洋服乾かすアイテム(3coinsおすすめ)
・着圧スパッツ(足むくむので履いて寝ると翌朝楽)


■虫よけ
蚊は少ないですが、変な毒虫がいる。
自分は刺されたことないけど、毎年誰かしら周りで、変な虫に刺されてて2週間くらい腫れてる人いるので一応虫よけも必要。
あと8月末の夜になると、蛾とかバッタめっちゃ多いのでキャンプサイトは要注意。


■体力
今年はオールナイトじゃないとはいえ、3日間山道を歩いて踊る(しかもノンアルなのでアドレナリン効かない)のは、ほぼ新種のトライアスロンなので体力必要。
フジロッカーの先輩に教えてもらって以来、毎年寝る前に飲んでるのがこれ。












これ飲んで寝るだけで、翌日の体力回復具合が違う。
コーチェラ、グラストにも持って行った。
コンビニで売ってるので、苗場に着く前に買っていくことをおすすめ。
毎年疲れたらビール飲めばオッケー!!だったのが、今年はそれができない…不安。


■衛生面
今年はどうなるかわからないですが、小さいめのハンドソープとか除菌ジェル、シートは持参した方がよさげ。
私元々、手をこまめに洗いたいタイプで、毎年無印に売ってるミニハンドソープと携帯除菌ジェル持参してました。
ちなみにこれも海外フェス必須アイテム。









■フジロックと他のフェスの違い
とにかく他のフェスとは違うところは、
”体力を使う”ってところなんですけど、それ以上に素晴らしい空間が広がっているので、みんな毎年フジロックに行くんだと思います。

サマソニやロッキンみたいに整備された環境も快適だけど、
フジロックみたいに山の中で開催されるフェスティバルって本当に少なくて、唯一無二なんじゃないかな。

ファレルがN.E.R.Dで出演した年に
「フジロックはステージから見ると目の前は山なんだ!そんなフェス世界中でここしかない」
みたいな事言ってて、確かにと思った。


フジロックは、天候次第で伝説のステージ化することがあって、
雷が演出の一部と化したNINE INCH NAILS(2013)

活動休止前最後のライブとなった大雨のoasis

なんかすごい良かった快晴のナンバーガールのグリーンステージ
(これは現地で観てないけどYouTubeで何度も見た)

2019年にこのステージを観た人はみんな、豪雨になるとSIAを歌いたくなる現象となった豪雨SIA

台風直撃ケンドリックが登場した瞬間に大雨が小雨になった奇跡の2018


他にも数えきれないほど、伝説となったステージはあるのですが自然の凄さみたいなのも実感できるフェスです。

今年は正直そこまでお目当てのアーティストはいないのですが、やっぱりフジロックの雰囲気が恋しくて1日だけ遊びに行きます~。

コロナに気を付けて、ルールを守って楽しみましょうね~

2021年5月25日火曜日

面白かったNETFLIX

コロナのおかげでライブにもフェスにも約1年以上行けておらず、家でずーーーーーーーーっとNETFLIX、Amazon Prime、Disney+を観て過ごしています。

2021年5月末時点で観た配信ドラマ&映画作品38本。

こいついつ仕事してんだよと思うかもしれません。仕事している以外ほとんどNETFLIX(及びその他サブスク)を観て過ごしてます。

日本のゴールデンタイムのテレビ、やばくないですか?(悪い意味で)有吉の壁とクセスゴ以外観てないよ。

コロナ前は、備忘録も兼ねて、ライブとフェスの感想を書いていたこのブログ。放置気味だったし、いま割と時間があるので観たドラマの感想を書いていこうと思います。

2020年~2021年5月現在にかけて観たドラマの中で良かった作品を10位から。


10位 ザ・サーペント(NETFLIX)

1970年代にビキニキラーと呼ばれた殺人鬼シャルル(チャールズ)・ソブラジの事件をもとにしたミニドラマシリーズ。

当時、バックパッカーになるようなヒッピーはヨーロッパのお金持ちの子どもの学生~20代前半が多かったらしく(実家が太いからバックパックができたし、ドラッグや葉っぱを買えたのではという推論)さらに長旅なので大量に現金を持って旅をしていた。そのヒッピーを狙ってバンコク、ネパール、インドのヒッピートレイルで、薬を飲ませて殺して金品を奪い、それを高値で売って宝石商を名乗るという悪魔極まりない所業をしていたのがシャルル・ソブラジ。



事件発覚の発端は、バンコクで行方不明者が出て、不自然に思ったオランダ人在バンコク大使館の男性が調査を始めた事からなのですが、当時のバンコク警察がひどかったり、ソブラジがずる賢くて裏で色々動いてたり・・・。

捕まるのか捕まらないのか、殺されるのか、スーパーハラハラドキドキの展開。


このオランダ人外交官がいなかったら・・・と考えると恐ろしい。

←この方(スターウォーズEP9でレイの父親役だったらしい)


キーパーソンとなるこのオランダ人大使館の元奥様は、ドラマ内でも5か国堪能で頭が良いって言われている描写があるのですが、その後国連職員となり国連事務局長にまでなったお方で、素晴らしいですね。

一方、殺人鬼のシャルル・ソブラジの人生。

インド人とベトナム人の間に誕生。母親が離婚してフランス人男性と再婚しネグレクトされる。フランスではアジア人だからという理由で差別され、誰にも認められず、強烈な自己肯定欲を抱いたまま大人になってしまい、あの怪物が完成してしまったという感じ。このあたりはウィキペディアで調べると結構出てくるので、ドラマの合間に読むと面白いです。



ソブラジを取り巻く女性たちの描写も良い。ソブラジの口のうまさに流されるがままの女たち。口のうまい男には要注意です。



映像の質感も70年代を表現していたり、ファッションは特に面白いし素敵。




東南アジアの蒸し暑い感じも映像から伝わってきて、あ~~早く海外旅行行きて~~~行かせろ~ってなります。

サスペンス好きにおすすめ。

THE SERPENT TRAILER


9位 瞳の奥に(NETFLIX)

ネタばれしたらすべてが終わる作品なので、詳しくは書けません。なのでとにかく観ておくれ。という感じ。映画「ゴーンガール」を楽しめた人は好きかも。

この作品びっくりなのが、主人公の一人であるアデル役のイヴ・ヒューソン、なんとU2のボノの娘さんです。

この方の演技がすごすぎるよ。U2のアルバムで言うならば「WAR」ですかね。




最後はどんでん返しで、本当にひっくり返るくらいビックリします。

伏線の回収がえぐい。あれも!あれも!?だったの!???みたいなことを一人で言いながら見ることになると思います。

私は続きが気になりすぎて、一晩で見終えてしまいました。

「瞳の奥に」がすごい!


8位 クイーンズギャンビット(NETFLIX)

言わずと知れた話題作。

チェスのドラマ・・・?チェスルールわからん。難しそう。と思ったあなた。

すぐに観てください!!!

チェスの知識ゼロでもめちゃくちゃ面白かった。(ルールがわかったらより楽しそう)



とにかく展開が早い。

主演のアニャ・テイラー・ジョイが素晴らしい。もう彼女なくしてこの作品なし。彼女がベスを演じたからこそヒットしたと思います。

アニャが、ティーンエイジャーから大人の女性になっていくまで演じ切っているのですが、
この、思春期~20代前半入るくらいまでの心の揺らぎ方や、恋&性的関心の目覚め、ファッションへの好奇心(美意識の目覚めというのか)、制御できなくなる自分って、みんなベスほどまではいかないけど、多くの女性は経験あると思う。

ちなみに男性の視聴者にこの話したら、ピンと来てなかったので、男女(というか自分の意識)で見方が変わるかも。

ぜひアニャの絶妙な表情の変化に注目してほしい。基本ポーカーフェイスなのにどうしてあんな目の色で心を表現できるのか。いや~~~本当に素晴らしい!!

ただのチェスバトルドラマじゃないというのがポイント。

撮影の裏側も公開されていましたが、カメラワークすごいです。単調なチェスゲームをいかに躍動的に撮影するか、かなり考えられてました。


あと時代と年齢によって変化していくベスのファッション、ヘアメイク!



まだファッションに目覚めたあたりの上品な雰囲気。酒浸りになったあたりのファッションはトムボーイ風。色々経由して自分にしっくりくる服はこれだなと気づく後半。

あるよね~~~。高校生の時は流行りに任せてに合わない服着てたなみたいなやつね~。

色々見どころが満載すぎて、本当にあっという間に観れる爽快作品なのでおすすめ。

THE QUEEN'S GAMBIT

関係ないけど、MiletのMVが完全に「クイーンズギャンビット」オマージュだったよ。

Milet / checkmate


7位 エージェント物語(Call My Agent!)NETFLIX 

マジでこんなに面白いお仕事ドラマがフランスにあったとは!

周りで観ている人が少なくて悲しい。

パリの大手芸能事務所「ASK」を舞台に、エージェント達(日本で言うマネージャーみたいな感じですが契約形態が異なるのでちょっと違うと思う)がスーパー奮闘するドラマ。


「Emily in Paris」で描かれていたような花の都パリで優雅に仕事する感じとは全く異なり、朝から晩まで携帯は鳴りっぱなしだし、言う事聞かないセレブを説得したり、とにかくエージェントが大変なのは世界各国共通なんだな。



多分これがパリで働く人のリアルだと思う。「Emily in Paris」の500倍面白いです。

登場人物が複数いるスタイルで、毎回いろんなエピソードが進んでいくため見飽きず、面白い。全員個性が強くて最高!

ちなみに「Emily~」に出演している鬼ボス、シルヴィ役フィリッピーヌ・ルロワも出演しています。色気すごい。


また、登場するセレブもご本人でレア・セドゥやジャン・レノ、モニカ・ベルッチなどそうそうたるメンバー。
モニカベルッチ、50歳越えててもすっげーセクシーで可愛くてガチに好きになりそうだった。




思いっきり爆笑できて、たまにめっちゃ泣けます。

女性が働く環境の問題や、レズビアンカップルと代理父の親権の問題などさらりと社会問題も取り上げているところが唐突感なくて面白い。

なんでこのドラマが全然日本で観られないのか本当に納得が行かないくらい、スーパー面白いので、コメディやお仕事ドラマが好きな方は絶対観て。


あと、事務所代表がジャックラッセルテリアを飼っていて、オフィスに連れてきているのですがその子がめっちゃ可愛い。


絶対邦題がよくないよね。「エージェント物語」て。

「スチュワーデス物語」世代のおっさんが何も考えずに付けたとしか思えない。

英題はこちらです。「CALL MY AGENT!」



日本や韓国でリメイクしても面白そう。特に韓国とかすごく合う気がする。本人役でアイドル登場させたりしたら良いのに~。

イギリスでのリメイクは既に決まってるみたいなので楽しみ。

このドラマを観ていると本気でフランス語勉強したくなります。発音が難しい。

オフィシャルのトレイラー探したけど無かった。フランス語で字幕もないので何言ってるかはわからないと思いますが、本当面白いのでとにかく是非見てほしい。

Call my agent Trailer*unofficial



6位 ファルコン&ウィンター・ソルジャー

アベンジャーズシリーズのスピンオフドラマ。アベンジャーズシリーズを観ないと理解が難しいストーリーなので全部観てから観ることをおすすめします!

私自身、コロナ渦になるまでMARVELはほとんど観たことがなく、スターウォーズとディスニー好きだし、多分好きだろうなと思いつつ観てなかったのですが、去年の緊急事態宣言中にブラックパンサーから観始めたらドはまりして、一気にMCUヲタク化しました。

出会えてよかったシリーズです!!!本当に!!!

今まで観ていなかった自分全力で殴りたい。


「ファルコン&ウィンターソルジャー」は、映画「アベンジャーズエンドゲーム」後の話で、サノスが指パッチンをして人類の半分を消しちゃうんだけど色々あって(エンドゲーム観て)元の世界に戻ったものの、その世界の一部では、消えなかった人間と、戻ってきた人間の間で分断が起きていた。という話。

これ、アフターコロナぽいなと思っていて、コロナによって職や家族、何か大事なものを失った人が多いじゃないですか。一方でコロナによって儲かった人もいる。

もしコロナが落ち着いて、ようやく日常が戻ってきたときに、人々は分断してしまうような気がしています。

アフターコロナでなくても既に分断してますよね。通常通り暮らせる人とそうでない人。コロナを信じていない人。など。

製作期間がコロナ被ったぽいのですが、製作総指揮のマルコム・スペルマンは監督のカリ・スコグランドに、”コロナの世界を意識しても良い”と伝えたらしく、

具体的にマスクをしているとかそういう描写はないですが、サノスの指パッチン事件と、コロナ日常に戻れる人と、そうでない人。そんな世界を描いているような感じがして、さすがMCUだな。と。

また、ファルコンは黒人キャラクターですけど、キャプテンアメリカは白人で、ザ・アメリカのヒーローなんですよね。欧米だとセンターポジションのスーパーヒーローはブロンドの白人マッチョな男性。というのが定番(スーパーマンもバットマンもそう)

黒人ヒーローも存在するけど、脇を固める役が殆ど。

ブラックパンサーのような作品を出していたとしても、キャプテンはブロンドの白人なんですよ。そこへのカウンターアクションがこのドラマでは描かれていて、オブラートに包むことなく、ダイレクトなBLMのメッセージを受け取ることができます。

ドラマ中盤では、かつてキャプテンアメリカのように血栓を打たれたアメリカ人の中に、実は黒人がいたが、なかったことにされていた。というシーンが出てくるのですが、ベトナム戦争で前線に派遣されたのはほとんどが黒人だったという話を思い出しました。(ネタバレにはならないと思うのでご安心を・・・!)






ラストにある「キャプテンアメリカ」という存在に関するシーン、私は泣きました。。涙

アベンジャーズシリーズは、エンターテイメントを通じて様々な問題を取り上げる方法が上手いと思うので、ただのアメコミだと思って観ていなかった人も是非見てほしいシリーズです。

本当によく考えられてできているドラマだと思います。企画会議を覗きたい。

とりあえず、この解説動画を参考に、Disney+でご覧ください。

アベンジャーズ時系列を整理してみた。



今日は6位まで。5位から先はまた書きます🖊

SUPER SONIC 9/18

フジロックのブログが思いのほかたくさんの方々に読んでいただいて驚いています。 いろんな意見もあって個人的にも勉強になりました。中にはコロナ信じてない派の人からのコメントもあって、広まると色んな人が湧いてくるんだなと実感・・・。 東京戻ってきて2回PCR受けたけどどちらも陰性でした...